三陸ツーリング 2010/03/20 気仙沼から釜石
3連休を使って三陸を南から北上しました
仕事を夕方ぱぱっと終えて前泊に行くのがすっかりパターンになりました。この日もはやてで一関へ、大船渡線に乗り換えて終点の気仙沼へ22:40着、駅前のビジネスホテル パールシティ気仙沼に投宿したのでした。
最初に1日目に走ったコースを書くと、気仙沼(R45)陸前高田(県道大船渡広田陸前高田線)広田崎-広田(碁石海岸線)碁石海岸往復(県道38号)(国道45号)下船渡(地方道230号線)大船渡(県道9号 大船渡綾里三陸線)綾里ー三陸(国道45号)羅生トンネル-吉浜(県道250号吉浜上荒川線)-国道45号で釜石(時間の都合で釜石直前の桜峠平田線走れず)約130km
気仙沼ベイスターズ。本家もがんばってほしい。
自転車を組み立てて7時半出発。とりあえず漁港で写真を撮ったのですが、この後無数の漁港と出会うのでした。とにかくさっさと岩手県に入ろうということで素直に国道を走ります。この日は曇天だったものの風は強くなく、翌日の強風を考えると天国のような天気でした
このあたり、優美な水墨画のような風景が広がる場所が多かったです。のちの北三陸の峻厳さとは好対照でした。
岩手県に入り、陸前高田の高田松原で一休み。マラソンや散歩の人が多い。全長2kmに渡る松林と砂浜が続くということで、なんとなく整った砂浜を想像していましたが意外にほっとかれている感じ。松原の中に防波堤が築かれていてやや興をそぐのですが、これは致し方ないところ。
松原を少し走り、そのまま脇の沢から県道38号に入ります。道幅も細くなってようやくツーリングが始まった感じです。今回は45号なら80キロくらいの道のりを出来るだけ海沿いに行くつもりです。
道ばたにはあちこちでカキの殻が山積みになっていて、海猫が殻をつついたりしていました。広田半島に入るあたりから海から離陸して海に急降下の連続になります。
人家の前に防波堤が築かれています。
広田の漁港。おばあさんや若い人など幅広い年代のみな忙しそうです。そういえば宿の予約をだいぶ前にしようと田野畑の民宿に電話をするとそこには「学校が廃校になりその手伝いに行くので」という地域の事情で断られたのですが、「他も漁を兼ねているところはわかめの解禁日で厳しいじゃないかなー」といわれたのを思い出しました。その後津波が発生、結局宿の予約は気仙沼とこの日の釜石までにして、家を出てきたのでした。
高田で買ったゆべし(東北のゆべしは柚子はなくて餅菓子というか保存食みたいな位置づけか?黒砂糖と醤油で甘くてしょっぱい感じ。それがいいのだけれど)を食べていると海猫が数羽飛んできました。どこへ行っても海猫だらけです。よく見るとお腹の白いところ、かわいいですね。捕まえたくなります。
広田からはまたまたアップダウンをいくつか越えて小友へ。門の浦湾を回って、行って戻ってくることになる碁石岬までの道のり、行くか通過するか迷いましたが4キロほどなので行ってみることに。行ってみると「来てよかった」
岩は石廊崎みたいな感じがしましたが、確かに碁石のように置かれているような。(実際は岩の形状とは関係なく、海岸が扁平の石からできているからだそうです。海岸は行きませんでした)アカマツの遊歩道もとてもきれいでした。スケール的にはやや小さい感もありますが、全体を俯瞰する場所にいないからなのでしょう。
海猫とともにどこでも目にする、わかめ、ほたて、かき、ほや、のり、こんぶなどの養殖場。大船渡は津波の被害が大きかったそうですが、全滅と言うことではなかったのが不幸中の幸いでしょうか。
大船渡は三陸のなかでも特にかきの養殖場だらけです。碁石海岸から大船渡の町中に入り、魚市場近くの「かき小屋」でかき飯とかき汁をいただきました。
かき小屋は本来かきの食べ放題が基本(1時間前でもいいので予約必要)ですが、私1人にはそこまでは食べられないし、1人でがっついてもつまらないので、カキ飯とかき汁をお願いしました。(本来はそういう定食食堂的注文はできないようですが、私は知らないで勝手に頼んでしまった)でもカキ飯はもう1人分の半分程度しか残ってなくて、「もうなくなっちゃって・・・」と断られました。でも「中途半端に残してもしかたないのでよかったらどうぞ」とタダで残りを分けてくれました。おまけにかきまで盛ってくれました。どうも欠食児童のような扱いを受けたようですが、とにかく親切ありがとうございました。かき小屋は5月末までの運営だそうです。人と一緒ならかきの食べ放題に挑みたいですね
魚市場は老朽化で建てかえるそうでこの建物は取り壊されるそうです。なんだかもったいない感じ。
私のおじいさんです (嘘) かの有名な「かもめの玉子」の会社です。鎌倉でいう豊島屋のような存在ですね。
いつの間にか昼はとうに過ぎてしまったので、ちょっと急がないと・・・いざとなれば国道45号でショートカットすればいいのですが、できたら丹念に半島を周りたいところです。かきの養殖場を横目に見ながら県道大船渡綾里三陸線を行きます。綾里と書いて、りょうり。何とはなしに惹かれる名前です。
山と海の繰り返し。どこまで続くのやら。100mの上り下りが繰り返し、くだりも無数のカーブの連続であまり車は来ないとはいうものの、速度は上がりません。今回は地形図を事前に見て、100m 200mの標高差をいくつもいくつも越えていくとは思っていたものの、気仙沼から釜石なら比較的楽な旅程のつもりでいました。でも、登りで遅くなるのはもちろん、直線の平坦や下りというものがないので、平均速度は上がらないのでした。
大船渡から遠ざかると、海沿いを走っているのに海は時々見える程度。坂の頂から垣間見えるリアス式海岸を見ながら、今度は標高ゼロメートルの集落へ急降下というパターンが続きます。
綾里を過ぎると小石川へ、道が一段と狭くなって、200mほど上がります。
10%を越える坂の目白押しです。集落、港、マツ林、リアス式海岸など景色の変化が大きいので、メリハリはあります(先に進みませんが^^)。三陸でいったん国道45号に合流、羅生トンネルを経て、県道250号吉浜上荒川線へ。
海沿いの千歳からぐいっと登ります。暗い写真ですが、海からちょっと登っただけで、なんだか吉野の山中に迷い込んだみたいです。こんな道のそこここに朽ち果てた舟が捨てられています。
「吉野」の森から突如現れる断崖。三陸を北上するにつれて断崖は荒々しさを増してきました。吉浜上荒川線は上荒川まで19kmの県道。今は迂回路のような扱いですが、かつては主要道だったのかもしれません。三陸の地味を味わえるよい道です(千歳からちょっとさびしいけど)。
ここでもう5時過ぎたので、釜石に入る前の迂回路「桜峠平田線」はあきらめて、釜石に向かいました。釜石大観音を通り過ぎた頃はとっぷり日が暮れて夜間走行に。旅館なかむらは確か駅の近く・・・・釜石駅、新日鉄釜石を通りすぎて、商店でたずねたりして、ようやく6時半に到着しました。
おかみさんは自転車を中に入れる事を快諾。明朝は雨が予想されるし、助かります。食事つきの客は私だけで、長期の客がもう1組いるだけでした。お風呂は24時間はいれるようにしてくれていました。湯船は小さいので私は入りませんでしたが、清潔ないい宿でした。おかみさんは土地の言葉ではないので聞くと、東京や関西で商売をしていて、実家であるここに4年前に戻ってきたとのことでした。
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