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2011/12/25

映画 待合室

私事で恐縮ですが妻の実家に里帰りするときの最寄の新幹線駅はいわて沼宮内です。
そこからいわて銀河鉄道で3つめの「小繋」(こつなぎ)駅が舞台の映画。
公開時(2006年秋)は諸般の事情で観なかったのですが、
神保町シアターで上映していたので行ってきました(2011/晩秋)。

実家に近く、感情移入しやすかったこともあるのですが、
僕にとってはとってもとってもいい映画でした。

小繋駅の待合室に「命のノート」と題されたノートがあります。
旅人(ときには住人)がそっとそのノートに思うことを書き綴っていきます。
返事を書き続けるのが、
待合室から見える夏井酒店のおばちゃん、和子さん(冨司純子さん)。

妻と子を亡くした静岡からの旅人への
和子さんの「必ず希望があります」との答えに
「きれい事でしょう?」と、つっかかる地元の高校生。

若き日の和子さんを
冨司純子さんの娘の寺島しのぶさんが演じています
若い日々の寺島しのぶさんの光が降りそぞくかのような屈託のなさが
現代の冨司純子さんに切り替わったときの哀愁。

劇中では死の演出は避けていますが、
和子さんの、
子やダンカン演ずる夫を亡くした家族の悲しみが自然と伝わってきました。

見舞いで余命わずかな夫(ダンカン)にオレンジのマフラーをかけてあげたとき、
「あったけえ」とダンカンがつぶやいた場面
ノートを燃やしたと言った女子高校生を責めず、暖かな言葉をかけた場面
実家の遠野から戻ってきたときにノートが戻っているのを見つけて
和子さんが泣いて喜ぶ場面。そして酒店に静かに戻るラスト

冒頭で旅人にマフラーをかけてあげる場面もいいシーンでした。
岩手の旅で同じような親切を受けたばかり。その旅も和子さんと同じように遠野からいわて沼宮内へというルートだったので、なおさら胸にしみました。

小繋駅はもとは東北本線でしたが、新幹線が八戸まで延伸されたときに、小さな沼宮内駅は新幹線のいわて沼宮内駅になり、小繋駅は第3セクターのいわて銀河鉄道の小さな駅として切り離されました。発展から取り残されてさびれていく駅に人と人を「小さく繋ぐ」力があることを強く思ったのでした

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