膵臓腫瘍の経過(1/末-4月初旬まで)
今回の病気の経緯について手帖から書き写して補足したものです。
心境については追記以外は日付当時のものです。
今回は検査入院から退院した4月初旬までの経過を記します。(太字について-現時点で健康な方向けに強調しておきます)
1/28 地元の病院で人間ドック受診(国保にて。行政の補助あり)
2月上旬 病院から郵便。超音波検査で膵臓(膵頭部)にのう胞性病変(3cm)を認めるとのこと
数日後、地元のかかりつけの胃腸科クリニックへ この時点では重大な認識はなく、改めて3/1に超音波検査をすることに(後日追記:クリニックが震災以来続けている被災地支援で1週間休診となる関係で間隔が開いてしまったがこの時点では私も気にしてなかった。いま思えばこの時点で大病院を紹介してもらうべきであった。医師も大病院紹介できますよと話してくれていたにもかかわらず。軽く考えていた私の判断ミスである。将来再発などあればこの時間的ロスを後悔するかも)自覚症状はまったくなかった。
3/1 クリニックで超音波検査 のう胞はあるがすい臓の描出自体が難しいようであった。MRI検査を実施している地域の中核病院を紹介していただく
3/8 地元の総合病院SK病院でMRI受診
3/12 SK病院よりMRI検査「すい臓悪性腫瘍を疑う」という回答がクリニックにあった。
この時点でようやく事の重大性を認識し、精査をするため再びSK病院を受診することとするが、週末に再考して横浜市港南区のN病院を紹介してもらうことにした。
そういわれるとおなかに違和感があるような気がしないでもないが、自覚症状といえるのかどうか?
とりあえず身の回りを整理しておこう。パソコンですませていたアレコレを家族にわかるようにする作業をした。
3/16に紹介状を受け取り3/18にN病院消化器内科受診 血液検査(各種腫瘍マーカー含む)、造影CT検査
私は内心IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)かなと思っていたが、消化器内科医師によるとどうも違うように見えるとのこと。翌週検査入院することとなった。悪性の場合でも、手術適応とのこと(手術ができないとなると先が短いということなのでこの点はほっとした)。膵頭十二指腸切除術というものらしい。
3/19 翌日もN病院へ。胃内視鏡検査 異常なしとのこと
3/23 入院
点滴用の針を刺す。看護師(女性)さんは点滴用の針を刺すのは初めてで少々痛かったけど、誰でも最初は初めてだししかたない。
コロナ対策でベッドごとにしっかりカーテンがおろされたままで、患者間のコミュニケーションはない。ないというかほぼ禁止といってよい。面会も禁止。土日は静かでよい。さびしいと思う患者もいるようだけど、私はプライバシーが守られるほうが心地よい。
3/24 EUSFNA検査(超音波内視鏡下穿刺吸引法 ) 粘液性の腫瘍であり、悪性の場合、針を刺すのは危険と判断され細胞診はできなかったようである。麻酔で眠っており、気づくと病室に戻っていた。
3/25 入院前に地元市に申請した「限度額適用認定証」が届いたとのことで家族に持ってきてもらう。今後の費用がある程度みえてきたのはよかった。
MRIの所見を受け取った時は目の前が真っ暗だったが、確定が難しいまでも手術の覚悟はできてきたし、今後の生活のイメージがだんだん見えてきた。
3/26 大腸内視鏡検査。どういうわけか検査後血圧が下がり気分が悪かったが15分休んで回復。
翌週も入院継続、追加の検査を受けることとなった。
3/27,3/28 週末。次週の検査で家族の同意が必要なようなので来てもらった(面会はできず看護師を仲介とする)。風呂洗濯読書など患者もそれなりに忙しい。
3/29 ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)検査 細胞診ブラシならびにチューブを挿入して膵液を採取して細胞診
今回も寝ている間の検査だったが最終盤で目が覚めた。検査が終わると鼻からチューブが出ていて気持ち悪い
翌日、3回にわけて膵液を採取。夕方にチューブを抜いたが腹痛が起きた。
3/31 膵炎(検査由来の膵炎。低くない確率で起きるようである)。点滴大量投入。本人には危機感はなかったがアミラーゼが異常高値だったようである。背中の脇が痛いのはいつもの結石かと思って申告しなかったが膵炎でも痛くなるようである。CT検査(造影)。私には造影のアレルギーはない。
4/1 CT検査で膵尾に軽い炎症とのこと。腹痛は夕方にはほぼ収まり、腹部に違和感がある程度。
鼻チューブからの膵液には悪性の所見はなかったようである。主治医よりPETCTを勧められる。新横浜のクリニックである。名前は聞いたことがあった。
4/2 熟睡して目覚める。腹痛はなくなった。上記のクリニックの方から説明を受ける(4/8受診となった)
真夜中に点滴解除
4/3 ERCP 細胞診ブラシの結果は5段階で3 悪性について否定も肯定もできないとのこと
外来は4/12としていったん退院
手術はほぼ避けられない情勢と覚悟しているが確定診断がつかない。手遅れとならないか不安だが、いま手術しても下旬でも状況はあまり変わらないといえばその通りなのかもしれない。内科医は手術を勧めたいが、良性であれば過大な手術になるということで外科の同意が得られていないようであった。PETCTの受診で最終判断をしようということであろう。
退院前に現状について主治医より説明があり、悪性の場合の病名の候補が4つほどあがった。
*NET/NEC 「神経内分泌腫瘍」のう胞変性
*SPN solid pseudopapillary neoplasm (充実性偽乳頭状腫瘍)
*腺房細胞がん
*IPMN (膵管内乳頭粘液性腫瘍 )のがん化(IPMC)
いずれにしても通常の膵臓がんとされるものとやや異なるようである。通常の膵臓がんが何なのかもよくわかってない(笑)病名確定が難しいようだが悪性であろう。現時点で転移がないと解釈していいのかな?日ごろ膵臓診察している医師でさえ苦慮するのだから、私が考えたところで堂々巡りである。いずれにしても術後の前向きな生活を目指してがんばろう。
以上
« 手術から退院しました | トップページ | 膵臓悪性腫瘍経過(検査入院退院から手術入院まで 4月初旬から下旬) »
「すい臓癌など病のこと」カテゴリの記事
- 鳥海山 栗駒山 月山 (MRIもひとまず大過なく)(2024.10.03)
- 膵臓がん術後3年4ヶ月. CT検査 無事通過(追記 但しPSA検査に引っかかった)(2024.09.06)
- がん生存4年生進級予定となった(2024.03.08)
- (山歩き)毛無山 10/27追記)CT結果(無事通過)(2023.10.23)
- CT検査通過とごほうび +河津桜(2023.02.26)
こんばんは。病名や症状や治療方法が難しくてわたしにとってはいまのところなじみがない分、たいへんな経験をされたのだなあと、読んで緊張してしまいました。何か特別な自覚症状が出たということではなく、人間ドックがきっかけとのこと。定期的に健康診断を受けることはやはり大事なことのようですね。
投稿: ぱぱろう | 2021/05/12 20:56
ぱぱろうさん、こんにちは。
私ももちろん今回のことで初めて聞いた病名、検査名ばかりです。
血液検査とレントゲンだけの健康診断ではなく、費用はかかっても超音波検査を含めた人間ドックの受診が大事ということになります。また、胃腸内視鏡も定期的に受けたほうがよいと思います。
投稿: とし | 2021/05/13 10:59
としさん、そんな大変なことになっていたのですね。私も家族・親族に経験者が多くて、いつ自分もそうなるか、全く人ごとではありません。本当に検査は大事ですね。としさんもまだしばらくは大変そうですが、どうぞご自愛下さい。
投稿: すず | 2021/05/15 22:06
すずさん、どうもありがとうございます。
ご親族関係に多いのはやはり要警戒のようです。人間ドッグなどしっかり受けて芳しくない数字やコメントがあったら早めに対応することをおすすめします。といっても健康なふだんから神経質になってもよくないですが。やりたいことを後回しにしないのが一番いいのかもしれません。
投稿: とし | 2021/05/16 09:22