四国お遍路サイクリング阿波編 2日目 12月17日（４番〜１１番）上板町、阿波市、吉野川市

2日目（前泊は含めず）の巡礼も1日目と同様、阿讃山脈の南麓を東から西へ進むことになる。ちなみに1日目はうずしお観光と書いたけど、鉄道も高速道路もない時代はお遍路さんは鳴門海峡を渡って撫養街道一番目の霊山寺を目指したわけで、私もささやかながらその顰みに習ったということである。

今回のお遍路サイクリングは元々ぼんやりとやる気はあったのだけど、病気してから一層思いが強くなったのである。ただ巡礼にあたって何が必要なのか、荷物がどのくらい増えるのか、ちゃんと調べてなかった。術後５年以内には行きたいな程度に考えていた。前段で書いた通り12月は種子島に行くつもりだったけど、12月は船の欠航率もやや高く、また馬毛島の基地建設バブルで宿が取りにくいとか、マイナス情報が耳に入ってきて、じゃあ四国に行こう！と方針転換したわけである。４回に分けて、後の３回もあまり間を空けずにいくつもりだ。それならいっぺんにやっちゃえば？というのもなくはないけど、やはり長くなると身体的に疲労が溜まる。６泊程度（前泊後泊含めず）で４回行けば大体結願となる計算。できたら１年程度で結願したいところである。

宿は7時半に出た。納経所は7時から空いている。いつものように8時半から16時の行動では1日にいくつも回れない。今の季節は16時半には日が暮れてしまうが、サイクリングの観点から見ればお参り時間は休憩時間のようなものであるから、せめて行動時間を7時半から17時近くまで長くしようと思った。以後、ずっと7時15分から30分の間に出発した。

朝。昨日は暖かかったけど、今日から寒いらしい。急に２度くらいまで冷えたので、アンダー、メリノウールのアンダー（200)、冬用サイクルジャージ、ベスト（薄手）、白衣、雨具を兼ねるジャケット（厚くない）、下は雨具も履いた。靴下は２枚重ねプラス雨用の靴下の３枚（このような時に備えて靴は大きめである　シマノのEU43だと私にはかなり余裕）。手足は病気前より冷えるようになったので手袋ももっと対策すべきだったけど忘れたから仕方ない。

コースは大雑把に言えば撫養街道沿いで時折古い建物も残っている。五万図には巡礼する寺の名称はすべて（とりあえず徳島県内は確認済み）載っている（丸印も書いておいた）けど、道標もあちこちにあり迷うこともない。ガイド本も持って るけど、行動中は取り出すのが面倒で見なかった。

（左　４番大日寺　多くの寺で自転車は門前に停めた　　５番地蔵寺の五百羅漢が印象深かった　　右　本堂、大師堂でそれぞれお参りするけど風が強いとろうそくや線香に火をつけるのが一苦労。慣れてる人は難なくこなしているけど、不慣れな上に生来のぶきっちょなもので。。）

１０番切幡寺（石段が300段ほど）までお参りすると、吉野川にかかる潜水橋（高知県で沈下橋と呼ばれているけど徳島県では潜水橋というらしい）を渡り、奥深い山を背景とした藤井寺が本日最後の目的地となる。（昼ごはんは途中で餅など食べて済ませた）

今日からしばらくお遍路宿と呼ばれる民宿に泊まることとなるけどもちろんお遍路さんでなくても泊まれる。宿には前夜電話して予約した。以後は前夜か当日電話して予約した。そんなふうに渡り歩くのは初めてかもしれない。通常のサイクリングだと当日電話しても泊まれないか、休んでいるか、やめちゃってるか、いいとこ素泊まりならOKが関の山である。断られてもそれほど遠くない場所に他に宿がある（ない場所もある）。評判いい宿（悪い宿も）の情報は同宿者などから聞ける（宿からも聞ける。もちろん評判悪い宿の話はしない）。お遍路旅はこの点結構やりやすい。

 

（左　潜水橋　　　左から２番目　寺以外あまり写真を撮らなかった。伸びやかな農村風景　右から２番目藤井寺　右　宿泊した旅館吉野　4時半ごろ到着）

追記）参拝した寺の名前はいちいちすべてを羅列しません。表題の通り、今日は８箇所お参りしました。