自転車お遍路 伊予編（一部 阿波編）4/20 伊予三島から阿波池田 (66番 別格15)

前日、三角寺とその奥の院（仙龍寺）をこなして順調な行程となり、今日はまっすぐ雲辺寺に向かうことになった。

今回も朝６時からの朝食だったので７時１５分には出発できたが、体が重い。昨日の三角寺は標高は360mくらいだが、その後のアップダウンもあったし、連日の疲れも溜まっているのだ。昨日参拝を済ませている椿堂を通り過ぎ、雲辺寺の取り付きの佐野集落に８時４５分と時間がかかった。

曼陀トンネルを通り右折。ロープウエイが推奨されているらしく、雲辺寺行きの矢印は先を向いているが、右折で間違いない。標高９００mを超えるが、斜度はキツくないので雲辺寺まで押し歩きはなかった。疲れの蓄積もだんだんほぐれてきた。雲辺寺には１１時前に着いた。

（雲辺寺までの町道にて。旧曼陀峠の標識があった。今は人家もないが昔は栄えていたとのこと。稜線に出ると遠望も利いたし、林業トラックもいた）

雲辺寺までの道は外国人お遍路カップルを１組追い越した程度だったが、土曜日ということもあって寺にはたくさん人がいた。予報は芳しくなかったがこの時点では雨はまだ降ってなかった。高いところにあるが、堂宇の多い寺だった。

（雲辺寺にて。　　なぜかマニ車もあった。「おたのみなす」でもお祈りした）

雲辺寺からは阿波池田にぐーんと降りた。箸蔵寺まで余裕で行けそうだ。こちらも山寺でロープウエイがあるが、途中まで自転車で登って、金比羅山の奥の院ということらしく、長い長い石段を登ってやっとこすっとこ境内へ。遠望もきき、彫刻の見事な寺でもあった。

（阿波池田に降りる途中の集落）

（箸蔵寺にて。ノートン号は途中でお留守番。長い長い石段。見事な鐘楼。風格のある彫刻）

今日のお勤めはおしまい。参拝の途中で雨が降ってきた。阿波池田のビジネスホテルにチェックイン。川沿いのこのホテルは以前サイクリングで泊まったことがあったが、今回リニューアルされていた。阿波池田にはサイクリングで何度かきているので親しみがあった。

学生時代に目にした漫画にも、阿波池田は周囲の山がうおーんと迫ってくる、と、拗れを修復するため恋人の住む街に降り立った時の粛然とした気分をも表現していて、荒っぽい画風だけどいい絵だった。当時は漫画を読むのを恥じる気持ちもあったが、やたらと削る必要のある文章と比べて、さまざまな要素をいっぺんに表現できる点は明らかに優れていた。もちろん文章には文間を読む楽しみ、知的鍛錬があるけれど。今はともに旧メディアになりつつあるけど、当時の新聞とテレビの違いとも似ていた。思えば当時は二項対立を考えることが多かった。

（阿波池田にて。部屋。窓からの景色）

明日は最終日だが一日雨っぽい。どうせ、今回の旅程は達したから輪行でもいいかなという気もしたが、その後の宿や湯治、レンタカーも決めていて色々変えるにも面倒なのでいけるところまで行こう。