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2025/03/08

術後3年11ヶ月CT検査(がん生存5年生進級へ)、高額療養費引き上げ見送り

3日のCT検査を受けて7日は診察だった。2021年4月26日に膵臓癌手術。来月丸4年となる。昨年から半年ごとの検査となっていた。

診察室に入ると,主治医からやや貧血傾向(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット正常範囲よりは低い)とのこと。この時点でCT検査は問題なかったのだろうと直感。1月の地元クリニックでの胃カメラで胃の出口と小腸の継ぎ目(手術で十二指腸を切除した縫合部)に胃潰瘍が見つかったこと、タケキャベ処方ののち再度の胃カメラで一旦治癒を確認したこと、その日の処方でタケキャベ(1回目の半分の容量)、その次の診察(大腸内視鏡検査をした日)で抗がん剤期間に一緒に服用していたネキシウムを再び処方されたことを話した。2月27日の大腸カメラで1cmのポリープが見つかって生検中であること、泌尿器科でPSA検査を踏まえてMRIを受けて6mm程度のもやもやはあるが経過観察になったこと、など半年の医療について一通り説明した。大腸のカメラが進みにくかったとクリニックの医師がコメントしていたことには腸が癒着しているのだろうということでクリニックと同じ見解だった。そして胃潰瘍については、縫合部はどうしても胃潰瘍になりやすい、とため息をついていた。貧血傾向も胃潰瘍とポリープが原因かということになった。

続いてCTの話になり(本来こちらが主題である)、再発転移なし、ということでホッとした。

今後の検査は7ヶ月ごととして来年5月に術後5年のCT検査をして区切りとしようということになった。つまり次回10月、来年5月(または4月26日以降)で今回の膵臓癌については完治というのか寛解というのかわからないが、5年生存率アップにカウントされそうである。膵臓癌は再発率が高いだけにここまで無事に(腸付近の不快な症状はあるけど)再発も転移もなく生きてこれたことに感謝するしかない。

せっかく生かしてもらったのだから、山から転がり落ちたり車に轢かれたりしないように注意しよう。山岳遭難はもちろん少なくないし、自転車もロードレーサーの事故だけでなく、ランドナー趣味の人たちの死亡事故や後遺症の残る事故の事例も聞いているので十分に注意したい。山歩きも過度な計画、周囲に流されるなどしてその場での強行をしないよう、道迷いや滑落などしないように慎重な行動、身の丈以上だと思ったらたとえリーダーがいたとしても撤退することなど心がけたい。

表題の「がん生存5年生進級」について、「がんサバイバー」という外来語混じりの用語が使われることが多いけれど、サバイバーという外来語は競争して生き残るというニュアンスが強いように思われるので、この場合は排除したい。病気になってまで何と誰と競争するのだろう。自分なりの生き方で生きるというだけの話である。とにかく5年生に進級できて嬉しい。同じ病気の人たちの少しでも希望になれたら幸いである。

さて、同日、高額療養費限度額引き上げが見送りになったというニュースがあった。私も反対署名に加わっていた。白紙撤回となるまで予断は許さないが、ひとまず良いニュースである。高額療養費補助については私も手術の前後数ヶ月、お世話になった。がん患者の多くは標準医療だけで治療している(お金持ちや有名人はなぜか手術や抗がん剤を避けて高額な民間療法に頼ったりする)ので、かなり多くがこの制度で助かっているはずだ。引き上げの話は寝耳に水でびっくりしたが、どうやら岸田政権時から画策されていたようだ。新総理にはとばっちりではあったが、優柔不断であっても選挙対策であっても決断してくれてよかった。今回のことでは、ばら撒き人気取り政策の2つの野党は有害なだけだった(不快なことを考えたくないのでこの2つの野党の有害ぶりは詳述しない)。

限度額は私のような低収入者は月額限度額3万5千円、(年収370万まで57400円 。中間層と表現されることの多い年収370-770万が8万円➕α)。再発がない場合は大体3ヶ月程度該当するが(抗がん剤TS1の負担は限度額に達しなかった)、再発して抗がん剤複数または放射線などあると中間層でも限度額をずっと超えることになる。一部の薬剤の薬価が高すぎるという問題があるのは事実だが、だからと言って、がんや難病患者が治療を諦める事態になってはならない。あと、報道では働き盛りの中間層への負担にフォーカスしている向きもある(テレビのニュースや新聞を読む層だからかな?)が、実感としては370万までの層が治療を諦めるなど苦悩する人が多くなりそうな印象を持っている。

いずれにしても社会のセーフティーネットに安易に手をつけるべきではない。医療や社会保障費が膨大になるのは前からわかっていたこと(80年代半ばにナベツネが我々学生相手の講演で社会保障確立のために売上税(今の消費税)創設を、と主張していたのを思い出した)で,大枠で考える政治家なり官僚がいなくなって小手先の対策ばかりなのが嘆かわしい。本件も取りやすいところから取ろうと発案されたのだろう。税収は過去最大のはずなのになぜこんなことに??このまま白紙撤回になるまで注視したい。

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すい臓癌など病のこと」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。再発転移なしとの診断とのこと、ほっとされたことだと思います。お医者様にそういってもらうまでは、なにかと心配なことだったでしょう。ほんとによかったですね。若いころと違って、この年齢になると、病気のあるなしにかかわらずいやおうなしにこれまでとこれからの自分の人生に向き合う場面が多くなるように感じています。1日を無駄にしないで、真面目に生きていければよいなあと近頃思っています。変なコメントで失礼しました。

ぱぱろうさん、こんにちは。どうもありがとうございます。
このところ通院や検査が続き、昨日ほっとして疲れが出たようで、今週末は静かにして、家族が作ってくれたおやつを食べて大人しくしています。活動という観点からは無為な1日かもしれないけど、人生こんな日も大事だ、とも思います。いずれにしても、1日1日を記憶に残る1日にしたいものですね。歳を減ると月日の過ぎるのが早いから、書かれている通り、病のあるなしには関係なく、これからの日々は貴重な1日1日ですね。

としさん、検査結果が良くてよかったですね。進級おめでとうございます。

せっかく生かせてもらったのだから、自転車も山も気を付けようというお話に強く共感します。私も最近は一人で自転車に行かせてもらえるようになりましたが、やはり心配だと家族から改めて言われてしまいました。無事に帰ってくることを繰り返して信頼を積み重ねて、生きていることを楽しみたいですね。

zenさん、こんにちは、どうもありがとうございます。
自分の命や身体を無駄にこき使わず、楽しんでいきたいものですね。
単独での活動はご家族も心配でしょうね。実際はグループでも危ない時は危ないことに変わりはありませんし、全体に引っ張られるデメリットもありますが。もちろん何かあった時に助けてもらえるのが早いかもという面はありますね。いずれにしても毎回無事にご機嫌で戻るのが一番大事なこと。お互い、気をつけながら楽しみましょう。

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