中国山地 自転車小旅 奥出雲町から鳥取県へ 日野町まで(5/23)
奥出雲のサイクリングターミナルを8時に出発。
サイクリングターミナルに何回か泊まったことがあるけど今回のサイクリングターミナルが私としては最も良かったかも。部屋も綺麗だったし、食事も美味しく(特に地元のお米)そして自転車もロビー内のスペースに保管させてくれたし。
(奥出雲サイクリングターミナルにて)
朝は砂の器ロケ地巡りの続きで亀嵩付近に出かけた。
亀嵩は地名としては映画に出てくるけど、実際のロケは昨日紹介の下久野初め八代駅など三次線沿線各地で行われたそうである。亀嵩駅の先に亀嵩の集落があり、砂の器の石碑と巡査が放浪親子を発見した場面のロケが行われた神社があった。道の駅が開店ちょっと前にあけてくれたので饅頭とカレーパンを購入して、ロケ地巡りは一区切りとした。
(亀嵩にて 「かめだけ」と読む 右 砂の器記念碑 横に映画のロケにも使われた神社がある)
出雲三成に戻って吾妻山が見れたらな、と思って県道45(玉湯吾妻山線)を南下、吾妻山か比婆山かよくわからないのだけど、この日は前日と打って変わって晴れていたので遠くの山々が見えたし、農村の田んぼも美しかった。旅の最中はテレビは早着時の相撲以外はニュースをチラッと見るくらいだったが、備蓄米放出のニュースばかりだった。全国を巡っていて、北海道のいくつかの地域など農業の盛んな地域はあるが、全体として山間部中心に衰退傾向であると大いに感じるところだ。こめが足りないと騒がれていても、国として農業を立て直すきっかけになりそうもないのが歯痒いところである。
(左 閉校はつい最近・・・ 中 どんだけ猫がいるのだろうか? 右 比婆山か吾妻山かよくわからないけど)
(左と中 大馬木から大原付近 右 横田付近)
大馬木から県道49(上阿井八川線)になり、大原の棚田を過ぎると、八川に降りた。国道314を少し走って横田手前で日野金城大規模林道(大規模と書いているがそう称しているから写しているだけで緑資源幹線林道である)で横田をショートカットして県道15に入った。竜駒という切り通しまで登っていくと鳥取県に入った。
(左 竜駒への登り 中 県境 右 峠から萩山川に着陸すると花がたくさん咲いていた)
この辺りは日南町というらしい。道後山の麓となるが、道後山はあれかな?と思ったが確信は持てなかった。
国道183,県道8,道の駅日野川の里、国道180と走ってその次の町は日野町。ということは町に高校があるかな?自分の母校と名前が同じかな?と思うとその通りだった。もっとも自分の母校は合併で無くなってしまった(元の場所で存続校ではあるが、名称は変更されている)し、こちらのH高はスクールバスもあって、生徒1人1人が大事にされているようである。時代も地域も違うので仕方ないが、自分はその頃、人口過多地域のその他大勢の一部品という感覚が抜きがたかった。ちょうど修学旅行に行く前後に人間の絆(モーム)という本を読んでいて、人生に意味などない、模様のようなもの、という部分に共感を持ったが、せっかく示唆に富む本を読んでも、さまざまな偶然から何かを掴み取ろうという気力が欠けた高校生だった。その意欲がようやく湧いてきたのは大学後半あたりからだったと思う。今回、修学旅行先に寄るのでその人間の絆(現在は「絆」でなく「しがらみ」 震災で絆という用語がひたすら肯定的な意味合いで使われるようになったため)を読み返しつつ(と言っても多くは忘れている)、小旅を続けている。当時は少し難解に感じられたが、今は年齢を経たせいか、わかりやすく感じた。あれこれと、後悔も含めて人生である。
(左 日南町にて 奥に見えるは道後山かなあ? 中と右は日野町にて)
今日の宿泊はその日野町にあるリバーサイドひのというこれまた町の施設である。自転車は早速ガレージに保管させてもらった。自転車に優しい宿を標榜しているだけあって手慣れた様子だったが、バイク呼ばわりされてこちらとしてはちょっとカチンときた。調子に乗るなよと思ったのだけれど、私もまだ修行が足りない。世の中、こんなものなのである。とはいうものの部屋は綺麗だし、食事もお弁当形式とはいえ量や栄養バランスは十分だった。ただ、他の宿にも言えることだしコロナ後の現実ではあるのだけれど、ほぼ1万円なのでちょっと高いと感じた(サイクリングターミナルも値段は同じくらいだが食事はリバーサイドひのより優れているし自転車の保管場所もより安心だった)。洗濯機が400円というのもサイクリストに優しいとはいえまい(サイクリングターミナルや匹見町のタウンホールは200円。タウンホールの宿泊費は8000円)。
しかしこの場所に宿泊施設があるのはやはりありがたい。念の為だがこれが基本認識で粗探しは主意ではない。一般的には、宿泊施設には改善点を改善してもらえるとありがたいが、要求しても仕方ないという諦めもある。私は一晩の旅人にすぎず、受け入れる側は明日もずっとこの先もこの仕事をしなければならないのである。これもまた「確かな日常」の一段面である。
(宿にて)
それより明日は1日雨である。本降りが1日続くっぽい。
大山の登山口付近に宿をとってある。どうしようかな・・・
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